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MSC認証審査・監査に関する変更措置を延長

新型コロナウイルス感染症の拡大による水産業への影響が続く中、MSC(海洋管理協議会)は持続可能なMSC認証水産物が確実に入手できるよう尽力するとともに、認証制度の信頼性の維持にも努めています。

Blue sea with gulls on surface and hazy mountains in background

新型コロナウイルス感染症の拡大による制限から、MSC認証規格に則った現地での審査の実施が困難となり、認証保有事業者の定期的なモニタリングや監査が妨げられたり、遅れたりする可能性がありました。一方で消費者からは、持続可能な水産物であることを保証するMSC「海のエコラベル」の付いた製品が求められています。

そのためMSCは、漁業やサプライチェーン事業者が認証を継続できるよう、2020年3月に審査や監査を遠隔で行えるようにするための一時的な変更措置を導入しました。その後、変更措置を2022年3月28日まで延長しましたが、このたび、この変更措置をさらに12カ月延長し、2023年3月29日までを適用期間といたします。

この変更措置は、持続可能な水産資源と生態系の保全を通じて海の健全性を確保するというMSCの取り組みを変更するものではありません。すべての認証保有事業者はMSC認証規格の要求事項を満たし続けることが求められます。

遠隔での審査・監査は、新型コロナウイルス感染症の拡大による制限により現地での活動が不可能な場合にのみ適用されます。審査機関は可能な限りにおいて現地訪問を行うべきですが、初回認証審査が遠隔で行われる場合には、追加の確認事項が必要になります。

MSCは2020年3月に遠隔での審査・監査を一時的に認める変更措置を初めて導入し、2021年3月にさらに12カ月間延長しました。

その間、遠隔での審査・監査に対する評価や意見を審査機関から聴取し、変更措置をいつ、どのように適用すべきかを明確にしました。MSCは引き続き状況を注視しながら、パンデミックに対応するためパートナーとの協働を続け、将来の世代のために持続可能な水産資源と豊かな海を守るために尽力する所存です。