MSC「海のエコラベル」が付いた製品を選べば、あなたは持続可能な漁業で獲られたサステナブル・シーフードを選んだことになります。
MSC「海のエコラベル」を目印にすれば、専門的な知識やガイドを必要とすることなく、サステナブル・シーフードを選ぶことができます。
MSCは、国際的に最善と考えられているガイドラインや基準を満たしており、それがラベルの信頼性につながっています。いくつもの調査研究により、MSCラベルが他と比べて最も信頼でき、かつ広く普及したサステナブル・シーフードの目印であることが示されています。
持続可能な漁業による天然の水産物
MSC「海のエコラベル」は、持続可能な漁業で獲られた天然の水産物のみに付いています。
養殖の水産物は、ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)の緑色のラベルが付いた製品をお選びください。
すべての海洋生物に対する配慮
他のプログラムのなかには、イルカの保護や、一本釣り漁業により獲られたことだけを証明するものもあります。一方、MSC「海のエコラベル」は、水産資源や環境を幅広く考慮して獲られたことを示すものです。
漁業主体の制度
WWFや海洋保護協会(イギリス)、モントレーベイ水族館(アメリカ)、オーシャンワイズ(カナダ)などにより運営される格付けやガイドのプログラムもありますが、それらは様々な水産物に対してというよりも、一般的な格付けを行うものです。これらは専門家が公開情報を検討し、作成していますが、独自の見解が加味されることもあります。
一方、MSC漁業認証の審査は特定の漁業に対して行われ、MSCの厳格な規格に照らし合わせて、独立した審査機関によって審査されます。審査員は、その漁業についての情報をもつ関係者に聞き取りを行い、入手できるすべての情報を考慮したうえで、MSC漁業認証規格に合致するかどうかを判断します。
なお、上記の格付けプログラムにおいても、MSC認証水産物はしばしば推奨されています。
グローバルに運営
アイスランドの責任ある漁業管理機構(IRFM)証明プログラムや、アラスカシーフードマーケティング協会(ASMI)の責任ある漁業管理認証など、特定の地域で獲られた水産物にのみ特化したプログラムもあります。一方、MSCエコラベルは、世界中の水産物を対象としています
審査の厳格性
MSC漁業認証の審査は、18ヵ月程度で完了します。漁業を審査する専門家チームで構成された、独立した審査機関(CAB)が審査業務を実施しています。この審査チームは漁業を現地訪問し、関係するすべてのステークホルダーに話を聞き、利用可能なすべてのデータと情報を考慮して、その漁業が認証されるべきかどうか決定することが義務づけられています。この審査結果は、独立した専門家による外部査読にもかけられます。
サプライチェーン
MSC認証漁業で獲られた水産物にMSC「海のエコラベル」を付いた販売するには、製品が最終包装されるまでのサプライチェーンにおいて、認証水産物の所有権を持つすべての事業者がMSC CoC認証を取得する必要があります。そのため、MSC「海のエコラベル」が付いた水産物は、MSC認証漁業で獲られた水産物の証明となります。
DNA検査では、MSCラベルが付いた水産物の誤表示率は1%未満であることが示されています。これは、一般の水産物のマーケットにおける誤表示に比べてはるかに低い数字です。
世界最高水準
MSC漁業認証規格は、FAO(国連食糧農業機関)とISEAL(国際社会環境認定表示連合)双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証プログラムです。
MSC「海のエコラベル」って何?
MSCと他の水産物関連プログラムを比較した資料
- ThisFish Eco-Rating Guide
- Dutch Independent Institute Mileu Centraal, comparison of 90 ecolabels in the Netherlands (2016)
- Authority without credibility? Competition and conflict between ecolabels in tuna fisheries (Miller & Bush, 2015)
- Seafood Ecolabelling (Gopal and Boopendranath, 2013)
- WWF Report: Comparison of Wild Capture Fisheries Certification Schemes (Accenture Development Partnerships, 2012)
- Private standards and certification in fisheries and aquaculture (UN FAO, 2011)