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大手小売企業が持続可能な水産物の日本での販売を展開

2006年11月20日

2006年11月29日(水)より日本の消費者は MSC(海洋管理協議会)独特の青いエコラベル商品を買い物の際の選択肢に入れることができるようになりました。これを機に、日本の大手小売業者、イオン株式会社は、本格的に持続可能な水産物の販売を展開します。

MSCのコメント

MSCアジア太平洋オフィスのディレクター、ダンカン・レッドビターは、次のように述べました。「このことは日本の市場が急激に様変わりしていることの証です。イオン株式会社はこの度、独立した認証機関により、持続可能で管理の行き届いた漁業であると認証された業者から商品を調達する姿勢を示しましたが、日本の消費者が、海洋環境に最も配慮した水産物を選択しようという気持ちになってきていることを物語るものです。」

イオン株式会社のコメント

イオン株式会社の水産商品部部長、 南谷和彦氏は 「イオンでは、“持続可能性”という視点から、お客さまに永続的に安心して魚介類を召しあがっていただくための取組みとして、この度MSC認証商品の取扱いを開始いたします。今後は、地球規模での環境保全を考え、お取引き先さまにもご協力をいただきながら、MSC認証商品の販売品目や販売店舗を増やすとともに、PB商品としての展開も拡大していきたいと考えています。」と述べました。

塩鮭, 明太子、たらこ、ホキなどのこれらの商品は、独自ブランドであるトップバリュ グリーンアイの商品として、660のジャスコとマックスバリュ店舗で販売されることになりますが、MSCの青いエコラベルが付くことで、消費者は容易に商品を見つけることができるようになるでしょう。 いずれの製品もMSCの厳しい環境規格を満たした4つの漁業、アラスカサーモン、スケソウダラ、ニュージーランドのホキ、そしてマダラの冷凍はえ縄漁から調達したものです。いずれも 独立機関による審査を受け、持続可能で、管理の行き届いた漁業であることを証明するMSC認証を受けた漁業です。MSCは国連のFAO、食糧農業機関のガイドラインに則った世界で唯一の認証・エコラベル表示プログラムです。

WWFのコメント

WWF世界自然保護基金、国際海洋プログラムのディレクター、サイモン・クリップス氏は、次のようにコメントしています。 
「イオンの取り組みは、海洋水産資源の回復と海の生態系の保護を強化するために、小売企業が前向きに、具体的に取り組もうとしている証であり、 先見の明のある小売業者が、消費者に環境に配慮した認証製品を提供し、持続可能な水産物を購入する選択肢を与えることに強い関心を持っていることを物語っています。」

今回の発表は、 京都のアカガレイとズワイガニ底曳網漁が日本の漁業としては初めて、MSCの本審査を検討していることを表明してから1年も経っておらず、東京のスーパーでMSC認証商品の販売がスタートしてからわずか数ヶ月での発表です。

(参考) 

日本の漁業では、2006年2月から京都府機船底曳網漁業連合会による底曳網漁(ズワイガニとアカガレイ)が、MSCの認証を取得するため本審査を受けています。認証取得は来年初め頃と予想され、認証されれば日本初のみならずアジア初の漁業認証となります。

現在450種類以上ものMSCラベル製品は世界25ヵ国で発売されており、Whole Foods Market(アメリカ)、Wal-Mart(アメリカ)、Lidl(ドイツ)、Migros(スイス)、Sainsburys(イギリス)などやIglo、Findus、Tridentなどの有名な世界ブランドから発売されています。