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MSCが2021年度海洋管理基金の助成の募集を開始

MSC(海洋管理協議会)は、漁業者、科学者、NGO、大学院生を対象に、持続可能な漁業に関する最優良事例を支援する目的で設立された海洋管理基金(Ocean Stewardship Fund)の助成への申請を募集しています。この基金では、5つの分野に対して、5,000〜50,000英ポンドの助成金が授与されます。

2021年度の基金では、科学研究部門のうち、効果的な資源管理が確実に行われるための漁獲方策と、餌を利用した漁業の改善に焦点を当てた二つの研究分野を助成の優先対象にしています。両分野の発展が、持続可能な漁法の導入を加速させることにつながるからです。

イノベーション部門における助成の優先対象となるのは、漁業オブザーバーに関するものです。多くの漁業では、持続可能な漁業管理に不可欠な根拠の収集をオブザーバーに頼っており、MSCは、オブザーバーの安全性を高めるための研究に対して10万英ポンドを助成することを既に決定しています。

また、小規模漁業及び開発途上国の漁業を支援するための助成金や、長きにわたって持続可能な漁業に取り組んでいる既存の認証漁業を支援するための助成金も用意しています。

MSC最高責任者のルパート・ハウズは次のように述べています。
「持続可能な漁業に向けた取り組みは驚くべき進展を見せていますが、さらに多くの対応が必要です。海への環境負荷や海の恵みに対する需要はますます高まっており、海の生産性と回復力を確実に維持していかなければなりません。時間は刻々と過ぎており、このままでは、2030年までに海洋および海洋資源の保全を目的としたSDGs(国連の「持続可能な開発目標」)の目標14『海の豊かさを守ろう』を達成できないかもしれません。
MSCは海洋管理基金を通じて、世界の漁業が直面している課題に取り組む研究やプロジェクトを助成することで、持続可能な漁業への移行を加速させたいと考えています。みなが一丸となって取り組めば、必ずや変化をもたらし、将来の世代のために海を守ることができるものと確信しています。」

MSCは、2021年度の海洋管理基金で100万英ポンドを助成する予定です。2年目を迎える基金の助成金は、MSC「海のエコラベル」の付いた製品の販売ロイヤリティによって賄われています。

今年度、海洋管理基金は、海中に廃棄された漁具への取り組みや絶滅危惧種への影響を最小限に抑える取り組み等、15のプロジェクトと漁業に対して、総額65万英ポンドを助成しました。

2021年度の助成金の詳細及び申請期限については、www.msc.org/oceanstewardshipfund(英語)をご覧ください。